四大陸フィギュアスケート選手権2020(7):ペアFS

「アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル」というトーニャ・ハーディングの映画を見ました、富井です。ドキュメンタリーではなく、かなり脚色されたブラック・コメディな内容なのですが、この映画を見るまでトーニャ・ハーディングがナンシー・ケリガンを殴ったのだと勘違いしていたので誤解が解けました。
映画についてはさておき、エンディングでちらっと出てくるトーニャ・ハーディングのジャンプが素晴らしくて良い選手だったんだなと思いました。トーニャ・ハーディングが現役の頃はフィギュアスケートを見てなかったものですから・・・。
さて、21世紀のフィギュアスケート。解説は小山さん、実況は足立さん。
アレクサ・シメカ・ケリネム&クリス・ケネリムは棄権だそうです。残念ですね。
フィリピンのイザベラ・カメス&D・A・パラテイス。映画「ゴッドファーザー」より。トリプルツイストはちょっとキャッチがよりかかってしまいました。2Loはそろいました。グループ5のリバースラッソーリフトもいい。2F+2Tもふたりとも成功。3LzThはステップアウト。グループ3のリフトは女性のポジションがきれい。面白い形のダンスリフトを挟んでデススパイラルはやや最後が詰まりました。グループ5のアクセルラッソーリフトもシンプル。3LoThは転倒。コレオシークエンスは曲にあってます。ペアスピンはポジションチェンジでややバランスを崩してしまいました。しかし最後までやりきりました。もう少し出来るペアだと思いますが最初にしては上出来だったのではないでしょうか。127.43
三浦璃来&木原龍一。コールドプレイ「Fix you」高いトリプルツイスト。3T+2T+2Tでしたが三浦が1Tになってしまいました。グループ5のアクセルラッソーリフトは降ろし方も良いですね。3LzThは良いジャンプ。ペアスピンも回転軸がきれい。終わってからも独創的。グループ5のリバースラッソーリフトもきれい。3SThも成功。ソロの3Sはオーバーターンになりましたが成功しました。デススパイラルも姿勢がいい。グループ4リフトも木原のスケートにスピードがあって良い。コレオシークエンスもおもしろい。コーチがメーガン・デュハメルなんだ!あれがそうなのかな。眼鏡かけてて全然わからない。167.50
カナダのリューボフィ・イリュシェチキナ&シャルリー・ビロドー。「Je voudrais voir la mer」トリプルツイストはちょっと高さがたりないな。3T+2Tは男性のセカンドジャンプが1Tになってしまいました。グループ5のアクセルラッソーリフトはスムーズで美しい。コレオシークエンスも優雅で素晴らしい。二人のハーモニーが良いと思うのですが、3Sは男性が転倒で女性が2Sに。ペアスピンは美しい。グループ5のリバースラッソーリフトもおもしろい。3FThはなんとか成功。デススパイラルも曲にあっててきれい。2LoThはちょっともったいない。グループ4はバランスが難しそう。いいところとだめなところが激しいな。でも雰囲気の良い美しいペアなのでこれからに期待したい。好き。171.32
アメリカのタラ・ケイン&ダニエル・オシェイ。「レ・ミゼラブル」トリプルツイストはOK。3S+1Eu+2Sは途中まではものすごく良かったのですが。2Aも女性がちょっと手をついてしまった。グループ4のリフトは見事。ダンスリフトを挟んで3SThもすばらしい。デススパイラルもいい。コンビネーションスピンは終わり方も工夫がある。コレオシークエンスもOK。3LzThはランディングがもう一つでしたが成功。グループ5のリバースラッソーリフトは上手。グループ5のアクセルラッソーリフトも女性の姿勢がきれい。186.20
カナダのイヴリン・ウォルシュ&トレント・ミショー。「One」いきなりのデススパイラルは珍しいですがいいですね。トリプルツイストもOK。3T+2Tはランディングが二人とももう一つ。3Sは女性が2Sになってしまいました。グループ5のアクセルラッソーリフトは美しい。3LoThはなんとかランディングでこらえました。グループ5のステップラッソーリフトは女性のイーグルから入るリフト。コレオシークエンスも素晴らしい。3TThも成功。グループ3のリフトは男性のリフトが片手で怖い。ペアスピンは回転が速くて美しい形。終わり方がしゃれてます。177.58
中国のウェンジン・スイ&ツォン・ハン。「Rain」ほか。不思議な始まり方。高さのあるトリプルツイスト。キャッチする位置が高い。3T+2T+2Tもバッチリ。3SThも飛距離のある素晴らしいジャンプ。デススパイラルも姿勢がいい。ペアスピンも独創的。さすがに技術力が高い。3Sはタイミングが合わず女性が2Sに。グループ5のアクセルラッソーリフトは見事。3FThは飛距離のあるジャンプ。コレオシークエンスも動きがそろっています。ユニゾンが素晴らしい。グループ5のリバースラッソーリフトもスピードがある。グループ3リフトも速い。さすがー。今回はソロジャンプが2回転になったところぐらいでしょうか。217.51
アメリカのジェシカ・キャララン&ブライアン・ジョンソン。「You are the reason」美しいユニゾン。高さのあるトリプルツイストは素晴らしい。3T+2Tもよく合ってます。3Sは男性が1Sに。女性も2Sだったけど。グループ3のリフトは女性のポジションが個性的。デススパイラルもきれい。3SThも高いジャンプ。グループ5のリバースラッソーリフトも安心してみていられます。コレオシークエンスもロマンチック。3LzThは構えが長かったけどジャンプはきれいにきまりました。グループ5のアクセルラッソーリフトも女性の姿勢がいい。ペアスピンも形が面白い。繊細な良いプログラム。このペアも組み替えて大正解。196.15
カナダのキルステン・ムーア=タワーズ&マイケル・マリナロ。「Carry you」トリプルツイストは高さはないけど移動が大きい。3S+2T+2Tでしたが、女性が2Sでした。3LzThはランディングの流れが美しい。グループ3リフトも難しい。ペアスピンはスピンの中の変化が美しい。3Tに行くまでの動きが美しい。デススパイラルは男性がとてもきれい。コレオシークエンスからの3SThも素晴らしかったのですが、その後に男性が転倒。もったいない。しかしグループ5のリバースラッソーリフトは見事にやり遂げました。グループ5のアクセルラッソーリフトも素晴らしい。あああ、もったいないー。惜しかったですね。しかし転倒してもちゃんと2つもリフトを入れたのはえらい。201.80
中国のチャン・ペン&ヤーン・ジン。「クラウド・アトラス」素晴らしいスピードからの3Sはちゃんときまりました。動きが洗練されています。3T+2Tも二人のタイミングが合ってます。トリプルツイストも軽々ときめています。3LoThはランディングがもう一つでしたが飛距離が素晴らしい。デススパイラルもOK。ペアスピンもユニーク。グループ5のリバースラッソーリフトもいい。3SThはランディングもいい。コレオシークエンスもスピードがあって良い。そのあとグループ5のアクセルラッソーリフトも素晴らしいスピード。グループ4のリフトもスムーズ。最後までうっとり。ペンがめっちゃ表現力が豊かになりましたね。腕の伸ばし方、首の角度に素晴らしいニュアンスがあります。213.29
○最終結果
1.スイ&ハン
2.ペン&ジン
3.ムーア=タワーズ&マリナロ
4.キャララン&ジョンソン
5.ケイン&オシェイ
SPは波乱でしたが終わってみれば順当な結果ですね。1位のスイ&ハンは文句ない技術。それでもキスクラではとてもうれしそうでした。やることやれば優勝ですね。しかし、2位のペン&ジンもあわやというところまでいきました。3LoThがきちんときまればもしかしたら優勝もあったかなあ。デススパイラルももうちょっと工夫が欲しいかも。
3位のムーア=タワーズ&マリナロは謎転倒と3Sが2Sになったのがもったいなかった。あれが入っていれば・・・それでもちょっと2位までは遠いか。よかったけどな。4位のキャララン&ジョンソンこそ、ジャンプが3S出来ていれば3位になれたかも。これからに期待したいペア。5位のケイン&オシェイはちょっとしたミスはありましたがほぼノーミスでしたね。素晴らしい。

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