フィギュアスケートグランプリシリーズ2010 NHK杯(3):女子シングルFS

司馬遼太郎「梟の城」を読んでいるマイク松ですこんにちは。おもしろいです。でもフィギュアスケートの選手も氷の上をものすごいスピードで進んだり、空中で3回転したり、同じところでぐるぐる回ったりと忍者っぽいですよね。みんな忍びだ。
遅れてNHK杯レビューをしてますが、今日は女子シングルFSです。

女子シングルFS。実況は刈屋さん、解説はジュンジュン。
ダイアン・スミット。相変わらず首が太い。ハードタックルに耐えうる。「ファンタジア」。2Lz+2Tから入りました。いちおうトリプルはもってるんですよね。3Sは手をつきました。2Fはステップアウト。ジュンジュンも必死のフォローです。スピンはなかなか安定してます。3Tは転倒。2Aも転倒。3Tも転倒。そういう競技みたいです。なんかかっこよく思えてきた。スパイラルから1Aは決まりました。決まったというか。スピンの軸はとても安定してるんですよね。SlStももっとできそうな気はしますが。最後のスピンもうまく入れずしょんぼりなフィニッシュ。がんばってくれスミット。
レナ・マロコ。わりと楽しみな選手です。「シング・シング・シング」映画「マスク」より。プロベールみたいな人だ。スピードに乗った3T+2Tはしっかり決めてきました。ジャンプをしっかり降りよう。3Lzはコンビネーションにはできなかったがまずまず。スピンのポジションチェンジはいいですね。つなぎの部分はさすがの表現力。フランスは今ダンスのできるスケーターを育てているんだろうか。3Fはステップアウト。スピンのポジションはとてもいいです。3Lzは手をつきました。これで持ちこたえようぜ。3Loはダブルに。スピンで落ち着いて!2A、2A+2Tを決めてCiSt。だいぶ疲れてきた。でもしっかり表現する意志をもってますね。最後までがんばりました。
ビクトリア・ヘルゲソン。妹ヨシもがんばってるらしいです。ビクトリアはさいとう・たかをの作品に出てきそうな顔してます。「ザ・ドラマー」「ザット・ロマンス」ほか。3Lzはなかなか。3Fからのコンビネーションは1Fのみになりました。フリップの調子はあがってない様子。3Loはばっちり。北欧系はループ得意なんですかね。CiStからスパイラル。いいポジションです。3T+2T+2Loは最後が回転足りず。刈屋さんによれば各選手、スパイラルの時間が短くなって余裕ができてきたらしいとのこと。3Sはダブルに。トリプル決めておきたかったとジュンジュン。2A+2A+SEQはセカンドでオーバーターンもいいチャレンジですね。そして最後はシットスピンで堂々とタイムバイオレーションをしていました。すごい。結構おもしろかった。
エレーネ・ゲデバニシビリ。今日はカラオケじゃない音楽で滑ってほしい。というかなんでこんなに日焼けしてるんだろう。南極で滑り込んできたとかだろうか。「オペラ座の怪人」より。3Lz+2Tはファーストがダブルに。がんばれ。3T+2T+2Tはなんとかかんとか。3Lzはおっけー。2A+2Tとジャンプはまずまず調子よさそうですね。スピンはI字スピンが豪快です。滑りにもスピードが出てるし、ジャンプの成功でのってきたか。3Sもリズムにのっています。スパイラルのポジションもいいですね。3Tは手をつきました。おしい。2Aは流れもある。シットスピンでは不思議なポジション。SlStはがんばってレベルを確保してます。がんばれがんばれ。スピンまで滑りきりました。よしよし!久しぶりにこれだけのエレーネの演技みましたよ。髪染めたのが効いたんだろうか。
浅田真央。少しでもジャンプが決まればいいんですが。リスト「愛の夢」。最初の滑りはほんとにいつもの動きなんですけどねー。3Aはジャンプにならず。3Fは転倒。軸が傾いてます。ステップはほんとに複雑です。3Lzはシングルになりました。スピンはすばらしいポジション。次に3Aをもってこようとしていたのか、でも1Aになりました。3Fのコンビネーションは転倒。スパイラルから3Sはなんとか。スピンからSlSt、さすがのステップですね。ほんとに作り込んであります。3Loは決まりました。最後のスピンもさすがの出来でした。これだけジャンプが修正中の中で試合に出てくる、横綱の責任、綱の重みを感じる演技でした。会場の暖かい拍手もそれを感じてのものだと思います。133.40。ほんとにおつかれさまでした。刈屋さんのいうように見守りたいところです。
ジェナ・マッコーケル。「ヴォイス・オブ・ザ・ヴァイオリン」「弦楽のための音楽より アレグロ」。相変わらずでかいですねケビン妻。2Aから入りました。難しいポジションから3Lzは手をつきました。3Fは転倒。イーグルやスパイラルの軌道もなめらか。次は2Loに。3Fもダブルになりました。3T+2Tはなんとか。2Aはしっかり。SlStは大きな動きをアピールするところですね。スピンでフィニッシュ。今日はジャンプがあってませんでしたねー。でも夫婦ともども母国を背負ってがんばらないといけないんでしょう。大変ですががんばってほしいです。121.52。
キャロライン・ジャン。ドヴォルザーク「チェロ協奏曲ロ短調」。動画と比べるとわりと以前の表情の感じがする。3F+2Tはがんばってます。3Lzはトリプルになりませんでしたね。3Sはシングルに。I字スピンのレベルはさすが、でも回転速度はまだまだ上がりそうです。3Loは決めてきました。スパイラルをはさんで3Fはシングル。どこか痛めたかもとジュンジュン。だいじょうぶか。3Loはオーバーターン。キャロラインもジャンプを見直している段階だそうで。まだまだスケーター人生長いし、じっくりやってほしいところです。SlStから2Aを経てレイバックスピンはほんとにいいポジションでした。133.86。
キーラ・セレブ・コルピ。「エビータ」。最初はちょっとしたビームでも出しそうな振り付けでした。3T+2Tは3-3にせず安全策。3Lz+2Tはなんとかがんばった。ジャンプに入る前の滑りがほんとにいいですが、2Lo、1Fとジャンプが決まりませんね。スパイラルはばっちり。滑ってるだけで品がある。セレブだから。でも3Sがダブルに。3Lo+2T+2Loは得意のループも回転が足りない感じ。ちょっと序盤だけに得意のループにさえがないですね。SlStは無難に。2Aからスピンに。さすがのポジションの美しさをみせてくれました。まあ序盤ですしこれからあわせていきましょう。セレブに焦りという文字はないのです。148.44。PCSで稼ぎました。
アシュリー・ワグナー。「マラゲーニャ」。すごくワグナーにあったプログラムですね。すごく表現のうまさを感じる序盤。3F+2Tは手をつきましたが、2A+3T、3Lzともに回転が足りない気味。スピンはうまくいかなかったとジュンジュン。今度のはばっちりのスピンでした。3Loは転倒。3Sは成功ですね。3Lo+2Tはやっぱりループで回転が足りない。3Fとあんまりまだジャンプの精度は高くないです。SlStはちょっと疲れが出たか。でもばっちり決まればすごくいいステップになりそう。スピンでバランスを崩すも最後まで演じきりました。あるいはどこか痛めたかもしれないのですが、それでも次のレベルに進もうとする意図を感じました。143.73。
レイチェル・フラットちゃん!?。「十番街の殺人」。このタイトルを聴いてちょっと笑ってしまったのですが。ごめんなさい。何かが殺人的だとか。2A+3Tをいきなりばっちり。腕が丸太っぽくてもコンディションはばっちりだぜ。3Lz+2Tは3-3を狙いませんでした。このサスペンスな音楽のあとではおもしろい踊り。昔の映画女優っぽい動きは他の追随を許しませんね。おもしろいし。スパイラルの出来も音楽と調和しててすばらしいです。3Lzはものすごい軸が傾いてましたがでも転倒せず。3F+2T+2Loはフリップでちょっと回転足りず。3Loはばっちりでした。SlStは踊りながらもなめらかなステップ。この辺の技術はさすがフラットちゃん。なめらかなイーグルから3S、最後は高速スピンでフィニッシュ!すばらしいですね!これで序盤、そしてこれよりもっとよくなるのがフラットちゃんのすばらしいところ。たとえキスクラで選手はどこだよとか思われても、ここからもりもり上げていくのです。期待したい。161.04。
村上佳奈子。映画「マスク・オブ・ゾロ」。剣術の動きもかっこいいですね。3T+3Tきましたね!高いです。3Lzは手をつきましたか。スピンでも大きな動き。3Fは転倒。レイバックからビールマンスピンもポジションチェンジがなめらかです。3Fは着氷したんですが転倒。スパイラルは浅田っぽいですねー。そっくりや。3Loも転倒。がんばれがんばれ。2Aはおっけー。2S+2T+2Loは最初がダブルになりました。SlStは剣術の動きもうまく入れながらエキサイティングな振り付けですね。最後のスピンまでしっかり演じきりました。いいじゃないですか!FSはミスが続きましたが、デビューですしこれくらいでいいでしょう。それよりこのプログラムかっこいい。完成型がみたいって強く思いました。150.16。おつかれさまー。
カロリーナ・コストナー。みんなSPのようにはいかないだろうと思っているでしょう!僕もそうです!でもがんばってほしい!「牧神の午後への前奏曲」。手足長い!3Tから入りました。流れがあるとジュンジュン。2Aもばっちり。ほんとコンディションいいですねー。2つめはなんとかかんとか。油断するなということか。スピンは見るからに点が出そうというすばらしいスピン。これがフェラーリの本気、イタリア芸術の本気です。3Sはなんとか。3Lo+2Tはおっけー。3Lo+2Tは回転不足ぽいけど転倒しない。すばらしい。スパイラルからSlSt。音楽によくあってます。3S+2Tもこらえきった。おおー!刈屋さんの説明で納得の音楽の世界観でした。ありがとうございまーす!コストナーはやっぱりコストナーで、ジャンプもなんとかかんとか降りていました。そういえばルッツとフリップは跳んでないですね。シーズン序盤でジャンプを限定させたのが作戦か。164.61!優勝きました!ルッツもフリップも跳ばずに優勝してしまった。さすがですじゃ!
○最終順位:
1. フェラーリさん
2. フラットちゃん!?さん
3. 村上さん
4. セレブさん
5. 猛禽類さん
6. エレーネさん
優勝はコストナー。やっぱりコストナー勝つとうれしいもんですね。ジャンプのランクを下げても点を出せる。そういう選手だとわかっていれば楽しくみられます。このFSプログラムは富井もお気に入りで、芸術性が高いですよね。ぜひきわめてほしいです。
2位はフラットちゃん!?。たぶん誰も開拓しようとしない昔の映画女優っぽい動きをじゃんじゃん生み出しています。あのよろよろっとしたステップの動き。お父さんステップと並ぶフィギュアスケート界二大それって表現?ステップですね。のっけから調子がよくても、これから絞り込みながら強くなる。季節は違うけどTUBEみたいなところがありますよね。ある意味目が離せない!
3位は村上。FSはミスが続きましたが、このプログラムの完成型はもっとあとにみられるということでしょう。かっこよくて元気で村上らしいプログラム。シニアデビュー戦で3位になりましたが、身体能力を考えると、荒川姐さんの系譜なのかもしれないなあと富井と話していました。ともあれ期待の新星登場ですね。みんなで大事に育てましょう。
4位はコルピ。点数が低くなって混戦の中さらっと4位に飛び込んでくるのがセレブの特権的な感じ。5位はワグナー。今年のワグナーのチャレンジングな姿勢はとても好感が持てました。楽しみ。そして6位にゲデバニシビリが入りましたよ!こんな上にくるのほんと久しぶり。日焼けしたり髪染めたりととっても素行悪そうになりましたが、それでも点が出てますから。

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フィギュアスケートグランプリシリーズ2010 NHK杯(3):女子シングルFS への3件のフィードバック

  1. みやすけ のコメント:

    全体的に低調が否めない試合でしたが、まあ初戦だからでしょうということで。
    点数のつき方もまだまだ手探り状態でしょうから、みなさんこれからモリモリ調子を上げてくるでしょうね。
    真央ちゃんもあまり良い報道のされ方ではなかったですが、苦手だった3S決めたのは大きいと思います。確実に何かが上向きになっているのを確信しました。信夫先生と一緒なら、きっと大丈夫でしょう!
    アシュリーがマラゲーニャを選んできただけで興奮してしまいました。合うなー。本来のアシュリーはもっとキレキレな演技ができる子なので、完成形マラゲーニャはこれからのお楽しみで。
    レイチェル、もうコッチ系はあなたにお任せ!って感じですね。アメリカのホームドラマに出てくるマダムにしか見えません。レイチェルもこれから3-3をガンガン飛んでくると思うので楽しみです。
    実はこの大会で一番驚いたのがジャンの成長ぶり。途中から谷亮子にしか見えなくなりました。そりゃぁ2児の母だしなぁ・・・みたいなどっしりした重量感に驚愕(~_~;)

  2. 桜もち のコメント:

    マイクさん、こんばんは。
    富井さん、マイクさんと同じで、私も「コストナーが勝ってくれて嬉しい!」と思いました。
    コストナーが演技している間は、いつも心配で心配で息苦しくなるほどで、そしてまた心配が的中することも結構多いのですが、今回のようにきれいに決めてくれると嬉しさもひとしおです。
    「牧神の午後への前奏曲」はとても好きな曲なので、好きな曲を、好きな選手が、素敵な衣装とプログラムで滑ってくれるのだから、本当に楽しみです。
    ぜひきわめてほしいですね。
    真央ちゃんは… 真央ちゃんのことを最初に「横綱」と呼んだのはマイクさんですが、今回の刈屋さんのコメントを聞いて「本当に彼女は“横綱”なのだなぁ」と感じました。
    シニアに上がってからずっと、出場する試合全てで優勝することを求められ、本人もその責任を自覚して、出られる試合全てに出場し、かなりの高い確率で“優勝”の期待に応えてきたんですよね? 2位や3位では「おめでとう」と言ってもらえず、優勝だけを求められる… まさに「横綱」です。
    だからこそ、刈屋さんが「これはステップアップの過程なんですよ。静かに見守りましょう!」と繰り返しアナウンスする必要があったんだろうな、と思いました。
    オリンピックで銀メダルを獲ってさえ「惨敗」と言われてしまう彼女ですから、もし刈屋さんがいち早くアナウンスしてくれなかったら、翌日からどんな報道をされていたか… でも、何度もしつこいくらいに言ってくれたおかげで、どうやら大丈夫だったみたいです。
    さすがは、長年スケートを放送し続けてきたNHK。実況に携わってきた刈屋さんですね! これがNHKの放送で本当に良かったです。
    コストナー選手を好きなように、好きな選手は勝っても負けても、ジャンプが跳べても跳べなくても好きなのですが、選手なら誰もが持つ「勝ちたい」「跳びたい」という望みがかなうといいなぁと思います。シーズンが深まった頃には、ハイレベル、パーフェクト大会が見られたら嬉しいですね。

  3. マイク松 のコメント:

    こんにちは。コメントありがとうございます。遅くなってごめんなさい。
    >みやすけさん
    ワグナーのマラゲーニャは結構キラーコンテンツという感じですよね。僕も完成型がとても楽しみです。
    フラットちゃんはそういうジャンルを作った方がいいんじゃないかと思いました。
    >桜もちさん
    コストナーが心配せずにみられるって、なかなかないですからね。その側面ではミッキー兄さんを越える心配をかけてくれます。だがそこがいい。
    今シーズンは期待できるんじゃないかとひそかにおもっていますので、ひそかに見守りたいと思います。

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