世界ジュニアフィギュアスケート選手権2012(6):女子シングルFS

ようやくかぜもなおってきたマイク松ですこんにちは。しかし今度は富井がかぜぎみのようです。だいじょうぶか。明日から世界選手権みるのに。僕らのかぜはなんか世間のやつと違うんでしょうか。
ということでその前に、世界ジュニアの女子シングルFSをみておきます。おもしろいですねジュニア。

世界ジュニアフィギュアスケート選手権、女子シングルFS。実況は小林さん、解説は岡部さん。
佐藤未生。ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」。スピードに乗った助走から3Lz決めてきました。SPでコンビネーション失敗しているので気合い入ってますね。2A+3Tもしっかり。3Fはロングエッジも流れはいいです。スピンはポジションチェンジもスムーズだし軸もしっかりしてますね。ジュニアかこれ。3Lz+2Tはよくもちこたえました。2A+2T+2T、3Tと音楽によくあわせてます。CiStでもっと躍動感が出せたら。3Sも流れがいい。コンビネーションスピンもしっかり決めてフィニッシュ!よしよし、SPの借りは返せましたね。ちょこちょこミスもあるけど全体的によくまとめてきました。141.20。手応えもありのようす。
庄司理紗。けがを抱えながらしっかり地に足のついた考え方でがんばったそうです。結構痛いらしいのに。「レジェンド・オブ・フォール」。演技構成は少しレベルを落としているそう。3S+1T+1Tから入ります。3T+1Tからスピン。軸が安定してます。2A、3Tと痛いのにがんばってます。SlStもメリハリのある構成。無理はしてほしくないけど、こういう状況でも演技することで将来につながりますよね。2S+1T、次のジャンプは抜けてしまって転倒。がんばって。2Aからビールマンスピン、コンビネーションスピンでフィニッシュ。気持ちの強い選手ですね。とにかくおだいじに。113.08。
ヨシ・ヘルゲソン。妹まだジュニア出られるんや!ジュニアとは思えないビルドされた体してますね。「ロミオとジュリエット」。3Lz+2Tはセカンド手あげ。3Loも大事に決めました。3Sからスピン。3Lzは着氷が流れないか。3Tはいいジャンプ。3S+2A+SEQとジャンプはしっかり決めてきますね。でもあんまりジュニアだとよさがでない、というかシニアだともっといいような気がする。十両であわせて相撲とってるみたいな感じか。2A+2TからCiSt。ひざが固いと岡部さん。しっかりスピンでフィニッシュ。妹のよさはあんまり出てなかったかも。シニアで暴れてほしいです。147.88。
ポリーナ・シェレペン。ロシア勢では出遅れてしまいましたが、ここは存在感出していきたいところ。いわれずとも3-3を2つ用意しているそうです。メンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲」。3Lz+3Tはがっつり成功。気合い入ってます。3S+3Tもセカンドで大きくがんばって成功させました。レイバックスピンもいいポジション。脚が長くて柔軟性あるところをアピール。つなぎの部分でもっと滑っていってほしいですね。3Lo、3F+2T+2Lo、2Aと決めてきます。わりと単調になってきてる。3Lzとジャンプは決まってるのでいいんですが。2Aはステップアウト。レイバックスピンはビールマンポジションもきれいですね。さすがロシア勢。SlStはよく滑ってますがだいぶ疲れてますかね。そのままフィニッシュ。これはいい出来でした。やらせはせんぞ精神がいい気合いにつながりました。156.02。
ズーチェン・ジャオ。3Lzからいきますが軸が傾いて転倒してしまいました。2A+3T+1Tと3連続きましたね。すごい技もってる。3Loも成功。2A+3Tはセカンドで乱れました。シットスピンは速い。3Lz+2T、3Sとジャンプはいいですね。SlStからスピンで、3Fはロングエッジで回転はどうだったか。最後のコンビネーションスピンもすばらしいポジションでした。将来性ありますね。あとは李成江先生のようにとにかくがんがん食べてパワーをつけてほしいです。細いときつい。143.92。
キム・ヘジン。メンデルスゾーン「ヴァイオリン協奏曲」。3T+3TをSPに続き決めてきました!よしよし。エッジワークもいいし、3Lz+2Tへの流れもすばらしい。上半身がうまく使えてる。3Lzはオーバーターンになりましたか。レイバックからドーナツスピンはまずまず。3Sや2Aといったジャンプの間もよく体が動いてる。3Loは転倒。3F+2T+2Loはしっかり決めてきました。シットスピンは回転も速いですね。SlStもよく動いてるし今までで一番の躍動感。スピンまでしっかりまとめました。なんとなく韓国勢って運動能力よりジャンプと表現力というイメージがありましたが、キム・ヘジンはアスレチックなタイプでとても好感がもてます。こういう元気なスケーティングでいいですよね。149.71。これからもがんばれ。
ケイトリン・オズモンド。予選1位。サン=サーンス「序奏とロンド・カプリチオーゾ」。3F+2Tから入ります。カナダらしい雰囲気ありますね。3Lzはステップアウト。3T+3Tはセカンドでステップアウト。おしい。スピンはしっかり基本に忠実なスピン。さすがカナダ。複雑なステップからの3Fもいい。曲が変わっての雰囲気もしっかり切り替えてますね。1A+2T+1Tで乱れましたが、2AからSlSt。スケートがよくのびてます。しっかり最後もまとめました。とにかくロシェット姉さんなきあと(死んでない)、ちょっとカナダ女子は人材不足。もうカナダ選手権では3位になってますし、上を突き上げてほしいですね。146.25。
クリスティーナ・ガオ。GAOもここではいい成績とりたいですね。「リベルタンゴ」。さすが滑りはいいですね。3F+3Tはなんとか決まりましたね。ステップからの2Aもきれいに決めたいところ。3Lzも回転はいいのに流れがもう少しあればいいのに。スピンのポジションはいいですね。ビールマンまでの流れもスムーズ。3Fはよかった。3Loはタッチしてしまいましたね。3Sはシングルに。もうちょい。3T+2T+2Tは最後止まってしまいましたがなんとか。SlStはさすがの表現力。よく雰囲気作ってます。コンビネーションスピンでフィニッシュ。相変わらずぽろぽろ取りこぼしてますが、しっかり全体をまとめていてオーサーも満足そう。151.09。
ズージュン・リー。「シーンズ・オブ・サマー」。3F+2Tは大きくていいジャンプでした。2A+3T+2Tは3連続の2-3-2をしっかり決めてます。ジュニアはこれが当たり前なのか。3Lzはロングエッジか。スピンは回転の速さをキープ。3S+2T、3F、3Loとジャンプを1つずつ確実に決めてます。着実に実力つけてきてますね。2AからSlStもよく体が動いてます。ジュニアらしいスケーティング。最後は片手ビールマンでフィニッシュ!いい演技でした。次代の中国のエースになりそう。157.11。やっとシェレペンを抜きましたね。李成江も喜んでます。
グレイシー・ゴールド。これがアメリカの次代のエース候補ですか。ソチにいきたいという意欲も持ってるらしい。「ミッション」「アンタッチャブル」。スピードもあるしエッジもなめらか。3Lz+3Tを決めてきました!跳んだあとのアピールがアメリカらしい。2A+3Tも高い!でかいジャンプ。2Loのあとスピン。力強いスピンです。ただくるくる回るだけがスピンじゃないってよくわかってます。つなぎ部分も意識がちゃんとある。3Fも流れがあるジャンプ。3Lzも成功、2A+2T+2Tも決めました。3SからSlSt。躍動感とパワー、強い意志を感じますね。最後のスピンまでしっかり演じきりました!これはすばらしい演技でした!アメリカに必要な選手という感じ。ジャンプが力強いし、どーんって跳ぶパワーと迫力、これが最近のジャンパーにないものでしたよね。すべての演技にゴゴゴゴゴゴとかドドドドドドとか擬音がつくような。待ってましたという選手です。シズニー・ワグナーにゴールドがたぶん現時点での最強の布陣になるかも。171.85。
宮原知子。ちっちゃいですがすごい雰囲気もってますね。「マザー・グース組曲」。3Lz+3Tから。すぐレイバックスピンに入ります。これもキレありますね。ゴールドとは違いキレで勝負という感じ。3Loもしっかり。ステップからの3Fはステップアウト。おしい。3Sからシットスピン。両回転でしっかり決めてますね。すごい。CiStはちっちゃいけどもはや子どもの動きじゃないですね。メリハリのきいたまさに表現。2A+3Tも成功してます。3Lz+2T+2T、2Aとジャンプばっちりです。最後のスピンまでしっかり演じてました。すばらしいです。ちっちゃくてもメリハリと緩急でバッターは打ち取れるんですよね。でも今までの単調な滑りの選手とは根本的に違いました。これからが楽しみ。157.78。
アデリーナ・ソトニコワ。ロシアの新型MSその1。リスト「愛の夢」。速い!3Lz+3Loは決まってるけどエッジに注文か。3Fも高いしキレありますね。2A+3Tは3Aいける高さと距離。すごい。3F+2Tは少しバランスを崩しましたがなんとか。フライングキャメルスピンは難しいポジション。演技に切れ目がなく次のエレメンツへいける。スピードが途切れない。3Sはなんとか。3Loは転倒、2AからスピンはI字スピンへ。きれいなポジション。SlStは途中で足ついてしまいましたね。終盤をしっかりスタミナ精神面ともにもたせるのが課題になりそう。最初の滑りが続いてればばっちりでした。でも能力はみせてもらいましたよ。168.45。メダルは確定。
ユリア・リプニツカヤ。新型MSその2。「ロミオとジュリエット」。いきなり度肝を抜くポジションで会場内を支配下に。2A+3T+2Tから入りました。2A+3Tも余裕あります。回転のキレがいい。レイバックはドーナツから大きく引き上げてますね。超絶柔軟スパイラルから3Lz。いちいちこれを入れていくんですね。そりゃ点でるわ。3Loも安定してます。I字スピンも字というかIね!という、しかも軸ばっちり回転速度あがる。すごい。3F+2T、3Fも安定しています。3SからCiSt。エッジののびもあります。ちょいちょい柔軟性アピールが効いてます。最後は超絶ビールマンポジションでフィニッシュ!うわー。すごいやつが現れましたわー。I字とビールマンはもはや新しいスピンのポジション。リプニツカヤA、リプニツカヤBとかいえそう。ロシアの新型はやんちゃすぎますね。187.05!点が出たら全員立ち上がって顔が見切れてました。唖然。
○最終結果:(新型モビルスーツ風に)
1. MS-RS03 リプニツカヤ
2. MS-US1 ゴールド
3. MS-RS01 ソトニコワ
4. MS-JC ミヤハラ
5. MS-CN リー
6. MS-RS04 シェレペン
ジュニアの演技は技術に寄りがちですが、なんかそれでも高いレベルの争いができてましたね。
1位はリプニツカヤ。完全優勝でしたね。あそこまでの超絶テクニックを見せつけられては。ジャンプも安定してたし、まさにジュニアの最高峰。あとはこれをキープすれば、スーパー1のようなスーパーライダーになれるでしょう。
しかし今日驚いたのはゴールド。アメリカの秘密兵器がこんなところにいましたよ。重力を帯びた迫力のある演技。ジュニアの中ではなおさら、パワフルな演技が目立ちました。世界の至宝シズニー、気合いと真摯さのワグナーにこのパワータイプのゴールドが加われば、アメリカもおもしろくなりますよ。2位も納得です。はやいとこシニアで暴れてほしいです。
3位はソトニコワ。十分すごい演技。ソチへの課題が見つかっただけよかったとさえいえるでしょう。ソトニコワの目標はジュニアチャンプじゃないですからね。宮原は4位。ジュニアらしい演技ながら、滑りはかなり成熟してるんだなあと気づきました。日本でやってるよさが演技に蓄積されているような。
あとは4位のリーに加えて、韓国のキム・ヘジンと、カナダのケイトリン・オズモンドがよくなりそうだなあと思いました。リーは李成江先生のいうことをよく聞くようにね。鼻の穴をよくみて話すように。

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