NFLハイパーハイテンションホームコメディ「マイクさん」

第2回「マイク、プレーコールを伝える」

ラムズ攻撃中。アウェイなので、ものすごいクラウドノイズ。
バルジャー、へルメットを押さえている。
バルジャー「何?聞こえないよ!」
サイドラインでマイクが何かいっているが全く聞こえない。たまらずバルジャータイムアウト。サイドラインに戻ってくる。
マイク「何やってんでい!88のターキー(プレーの名前)だっていってるじゃねえか!」
バルジャー「だめだよおじさん、うるさくて何も聞こえないよ」
マイク「くそこの客め!おとといきやがれ!」
ブルース「おとといはホットドッグが安かったなー」
ホルト「そういう問題じゃねえよ。というか何おとといきてんだよ!」
フォーク「とにかくなんとかするんだよ。どうすんのさあんた。」
マイク「よし!それじゃコールはオレがサイドラインから身振り手振りで伝える!」
バルジャー「ハンドシグナルだね。頼むよおじさん!」
マイク「おう!まかせとけ!」
フィールドに戻るバルジャー。しばらくしてマイクがコールを伝える。
バルジャー「何?何それ?」
ホルト「撃つ?」
ブルース「釣り!」
マイク、違う違うの合図。
バルジャー「何だろ、銃?」
マイク、そうそうの合図。
ホルト「銃!ガンだ!」
バルジャー「まって、まだあるみたい」
ブルース「上に向かって手を広げてるぜ」
バルジャー「太陽?」
ホルト「オレのセレブレーションじゃねえか?」
ブルース「噴水!」
マイク、違う違うの合図。
バルジャー「広がるみたいな感じだ」
ブルース「花の香り!口コミ!」
バルジャー「さっきからいってること、全然コールと関係ないじゃん!」
ホルト「散らばる!飛び散る!」
マイク、正解の合図。まとめて、
ブルース「花の香り、撃つ。」
ホルト「違うよ!飛び散る、ガン。ショットガンだ!」
バルジャー「そうか!次のプレーはショットガンか!…ってバレバレだよ!!
バルジャーのつっこみもむなしく、ボールがスナップされる。なんとか投げるも、あやうくインターセプトされるところだった。
マイク「あっぶねー。気をつけろよー!」
フォーク「(パスプレーだったのでサイドラインにいた)あっぶねーじゃないよこのすっとこどっこい!なんでジェスチャーゲームなのさ!相手チームにもバレバレじゃないの!」
マイク「…バレてたのか?」
フォーク「あたりまえだろ!いったいどうやったらアレでばれないのさ!相手のディフェンスもみんなにやにやしてたよ!
マイク「(相手チームに)見るなよおまえら!」
バルジャー「おじさん!怒ってないで早く次のプレー出してよ!」
マイク「ようし、それなら!フォーク!ブルースと交替だ!」
フォーク「今度は大丈夫なんだろうね?」
マイク「大丈夫!まかせとけ!」
フォーク、ブルースと交替してフィールドへ。マイク、プレーを出す。でもバルジャーには何も聞こえない。
バルジャー「おじさん!早く!」
するとサイドラインからブルースが走ってきた。
フォーク「あれどしたんだいブルース!?」
ブルース「プレイアクションからホルトに右サイドライン際にディープのパスだってさ。」
ホルト「なんだ、伝えに来てくれたのか。」
ブルース「そういうこと。じゃがんばって。」
フォーク「そうかい。これなら相手にばれない…って今12人いるじゃないさ!戻るんだよ!」
バルジャー「伝令かよ!ジャパンの高校野球か!
ハドルの中にイエローフラッグが落ちてくる。イリーガルサブスティチューション(交替違反)。5ヤード罰退。
マイクのところにブルースが戻ってきた。
マイク「どうだ、ちゃんと伝わったか?」
ブルース「フォークが『このすっとこどっこい!』だってさ。」
マイク「(フィールドに向かって)なんだとこの野郎!」
ホルト「(レシーバーなのでサイドライン際にきて)それよりボス、次のプレーだよ。やっぱり10人にするわけにもいかないし。なんとか伝えてよ。」
マイク「それならこれしかないな。これなら相手にもばれないはずだ。」
マイク、奥から大きな懐中電灯を持ってくる。それをつけたり消したりする。
バルジャー「まぶしいよおじさん!」
マイク、引き続きつけたり消したり。
フォーク「なにやってんだいあいつは!」
ホルト「…これってひょっとして、プレーコールじゃないのか?」
バルジャー「そうか!これでプレーのナンバーさえわかれば!…えーと、6と、5。65!(腕の乱数表を見て)よしみんな!次は左オープンにフォークさんのランだ!…って時間かかりすぎじゃん!」
そこに審判のホイッスル&フラッグ。ディレー・オブ・ゲーム。5ヤード罰退。
ブルース「(サイドラインにいた)アイディアはいいと思うんだけど、間に合わないなあ」
マイク「やっぱりちゃんとした信号灯が必要だな」
ブルース「今から買ってこようか?そこのホームセンターで。」
マイク「そうか!(ポケットをさぐりながら)お金あったかな…?」
バルジャー「(フィールドから)おじさーん!だめだって!それじゃ相手にプレーコールがすぐにばれちゃうよ!なんとかして!」
マイク「…よしわかった!ブルース!フォークと交替だ!」
ブルースと入れ替わりにフォークがサイドラインに。
フォーク「なんだいあの懐中電灯は!遭難してるんじゃないんだよ!」
マイク「それはあとだ!次のプレーを。これならばっちりだ!」
フォーク「どうするんだい!?」
マイク「これだ!!」
マイク、プレーを出す。
バルジャー「ス…ク…リ…ーン…スクリーンだ!これならすぐわかる!…って今度は尻文字かよ!タイムタイム!」
ラムズ、2回目のタイムアウト。
マイク「てやんでえ!なんでプレーしねえんだ!」
バルジャー「できないよ!相手チームにバレバレだよ!DLもLBもみんなにやにやしながらFB(ターゲットだった)マークしてたもん!」
フォーク「ていうかキレるのはそこじゃないよ。なんで尻文字なのさ!!!」
マイク「わからねえと思ってよ…。」
フォーク「あれならまだ紙に書いて見せた方が数倍ましだよ!なのによりによって尻!尻って!!
ホルト「(笑いすぎて涙ふきながら戻ってきて)というか相手のサイドライン大爆笑だったぜ。まあオレも一緒になって笑ってたけどさ。」
バルジャー「…無理ないけど…。」
スタジアムがわっと盛り上がる。
見るとオーロラビジョンの大画面にマイクの尻文字シーンが映し出されている。
スタジアムは異様な熱気。一同は茫然とそれを見ている。
ホルト「あーあ、きっと今年ずっとTVでボスの尻文字使われるぜ。」
ブルース「おいしいなボス…」
バルジャー「もうー!!そういう問題じゃないし!!」
マイク「うるせえうるせえ!どいつもこいつもがたがたいいやがって!だいたいこのくそやかましい腐れファンが悪いんでえ!」
マイク、スタンドの方に走っていく。尻文字の効果もあり、スタンドさらに大盛り上がり。前の方のファンは早速尻文字で何か書いている。
マイク「てめえら!静かにしやがれ!!コールが聞こえねえじゃねえか!!!」
マイク絶叫。スタンドのボルテージは最高潮。尻文字ファンもどんどん増えていく。
バルジャー「…もうパント蹴ろうか?」
フォーク「…それが一番いい気がするよ…。」

(つづく)

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