カナダフィギュアスケート選手権2013(1):男子シングルSP/FS

世間では四大陸選手権をやってるみたいですが、あさってからJSPORTSでみることにしています。結果をみないように気にしながら過ごしていますが、勢いでサンテレビで「熱血!タイガース党」をみてしまったマイク松ですこんにちは。なんかすごい番組。まだオープン戦も始まってない、キャンプ第1クールが終わったくらいなのに、1時間番組の100%野球の話。正直どんなスポーツ専門チャンネルにもまさる情報量でした。同時に関西人のハンシンリテラシーの高さにも驚かされるばかりです。
さて、今日はずっと前におこなわれました、カナダフィギュアスケート選手権をみておきたいと思います。男子シングル。あの人が、あの先輩が帰ってくるのです!いろいろ情報をおよせいただいたみなさん、どうもありがとうございます。

カナダフィギュアスケート選手権、男子シングル。実況は小林さん、解説は岡部さん。
うわー!いきなり画面にサンデュ先輩がー!!ぎゃー!ちょっと待って!心の準備が!ジャンプに加え、なかなかいいA字スピンをしていました。まあカナダではサンデュスピンですからね。おおー。生きてる!動くサンデュ先輩が目の前に!
SP。ということでいきなりエマニュエル・サンデュ先輩から。32歳。声援も大きいですね。「アルビノーニのアダージョ」。昔のプログラムを手直ししているそうです。ほほえみからスタート。ちょっとした滑り、移動にも気品があります。3F+2Tから決めてきました!跳べるんや!この細かいステップにもバレエの素養が。ステップからの3Loも成功。おおーすばらしい。キャメルスピンはもう回ってるだけで十分。ポジションはいいです。ステップは細かくぱたぱたしているかわいいところもあり、やはり動きがすばらしい。2Aも決めて、最後はA字スピン、サンデュスピンでフィニッシュ!やった!しっかり演技できました!場内がスタンディングオベーションです!ほんとに充実した笑顔です。60.42。いやいやこんなスコアはいい。いわせてもらいましょう。サンデュ先輩は、あれでいいんだよ!
ナム・イングェン。各カテゴリーで最年少優勝記録を次々と更新してきてる。「アンスクエア・ダンス」。3Aで転倒。ちょっとタイミングが遅れたか。ステップからの3Fはいいですね。キャメルスピンはポジションがきれい。そしてよく踊りますね。最初から。3Lz+3Tは止まってますが成功。ステップはリズムをしっかりとらえて、エッジを使って表現しようとする意図が頼もしい。最後のスピンもまずまずでした。オーサーの弟子なんですね。そういえばハニューの後ろで練習してたのがイングェンか。67.90。
リアム・ファルス。チャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」。3Aは高さも出してきれいに決めてきました。ステップからの3Lzもすごいパトリックちゃんっぽい。でもいいジャンプです。スピンはもっと明確に回っておきたいところ。3T+3Tはセカンドで手をつきました。アップライトスピンをてきぱき回ってステップ。リンクを大きく使ってますね。エッジワークがうまい。にせパトリックちゃんでもここまでできればすばらしいです。最後の高速スピンもがんばりました。しっかりやれましたね。75.33。
アンドレイ・ロゴジーン。おもしろい文様の衣装。「ブロークン・ソロー」。ヴァイオリンを弾く小芝居を入れながらスタート。3F+3Tはきっちり回ったいいジャンプ。キレありますねー。3Aはなんとかふんばりましたね。キャメルスピンからステップをしっかり入れて3Lo。コンビネーションスピンはてきぱき。音楽変わってステップ。岡部さんに「おもしろみのない」といわれてしまいましたが、まあロゴジーンは全体的にそんなにおもしろくないので。スピンでフィニッシュ。がんばってはいるんですけどね。70.42。
エラジ・バルデ。おーひさしぶり!たのしみ。昨シーズンと同じ「フラメンコ」。3Aは大きく決めました。3Lzは転倒。ちょっとアウトエッジが深く入りすぎたか。キャメルスピンはキャッチフットポジションでよく回れてます。ステップはフラメンコのリズムをよくとらえてます。得意分野ですね。大きな動きで躍動感を表現。3Lo+2Tでコンビネーションをリカバー。スピンは1つ1つのポジションでしっかり回ってました。ジャンプの転倒があってしょんぼりしてます。68.47。有香ちゃんも浮かない顔。
ジェレミー・テン。相変わらず矢野に似てる。「グランド・ギニョール」。3Lzはステップアウトでコンビネーションにならず。3Aも転倒。つなぎの動きもせず集中してたのに。シットスピンはなかなかいいポジション。3Lo+2Tは決まりました。ステップはよくエッジを使ってます。ステップは得意なんですね。コンビネーションスピンでフィニッシュ。なんか細かいところでレベルを高めきれない感じですね。64.06。
ケビン・レイノルズ。「チェンバーメイド・スウィング」。今年の世界選手権はカナダは3枠ですが、レイノルズががんばったから3枠とれました。SPとFSで5回クワドルプルにチャレンジするらしいです。4S+3Tをいきなり決めてきました!すげー!小林さんには「気をつけたいのはこのあとの3Aです」といわれるほどですが、今回は決まりました!やったわ。スピンは高速回転でぱぱっと終わらせます。4Tはステップアウト。でも上出来です。キャメルスピンはちょっとゆっくり。ステップはしばらく片足で滑っていました。相変わらずエッジワークがいいですね。前半と後半でステップを変えているのがいいと岡部さん。スピンでフィニッシュ。やりましたね!マッチ棒に完璧を求めてはいけないのです。これで十分でしょう。85.32!おー!!出ました出ました!4Tも回りきってるみたい。
パトリックちゃん。なんか日焼けしていますね。ラフマニノフ「エレジー」。相変わらずのすばらしいスケーティング。4T決めました!よっしゃ。よく滑ってますね。3Aもかなり高さ出てましたね!キャメルスピンもよし。3Lz+2Tはルッツですごい詰まってしまいました。シットスピンからステップ。もう場内も静まりかえり、音楽と氷のしゃりしゃりいう音だけが響いています。コンビネーションスピンも軸ばっちりでフィニッシュ!はーいありがとうございまーす。横綱相撲ありがとうございます。94.63。もう優勝!
FS。最初はエマニュエル・サンデュ先輩。JSPORTSはよくわかっとる!ちゃんと放送してくれるんですね。ありがとう同志!チャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」。最初の動きとかみてるともうぐるぐるまわってるだけでいいんですけどね。3Loは成功。3F+2Tも決まりました。3Lz、3Lo+2Tと淡々と決めてますね。昔のスケートみたいや。ステップは上半身の動きとボディバランスだけで見る価値あり。樋口地蔵尊の「練習すればもっといい選手に」という幻聴が聞こえますが耳をふさぎます。岡部さんも独特の音楽表現と評価。続いてコレオシークエンスでスパイラル、イナバウアーを音楽と融合させてますね。2Aは決めましたが、3Fは転倒。疲れましたかね。3T+2T+2Tはサードジャンプで転倒。3Sは決めました!よっしゃ。最後はコンビネーションスピンからA字スピン、サンデュスピンでフィニッシュ!よかったよかった。すばらしいの一言です。176.18。2007年以来の出場で、コーチも振り付け師もトレーナーもいなくて1人で練習しててこの出来ですよ。それでここまで来てくれた。たった1人できてくれた。この奇跡をなんとたとえればいいんでしょうか。
ジェレミー・テン。「イル・ポスティーノ」より。3Aはまずまず。3Aもう1回いきますがこれは転倒。ステップはいいキレみせてます。3Loは成功、3Lz+2T+2Tはうまくいきましたが、2Aで転倒してしまいました。これはもったいない。跳び急がないで。3Sはまずまず。3Fは転倒。今日はどうしたんや。スピンでフィニッシュ。189.22。まずまずのSPだっただけに残念。しょんぼりしてしまいました。
ナム・イングェン。「G線上のアリア」ほか。3Aは転倒。ちょっと深く助走しすぎましたか。3Lzは成功。すごい拍手です。3Fも流れよく決めました。ステップはすいすいとなめらかなエッジワーク。スピンは回転が速いです。3Loから後半のジャンプ。3Lz+3Tをここで入れてきました。3Sからスピン。ポジションがしっかり固まってますね。コレオシークエンスから、3Lz+2T+2T、2A+2Tでフィニッシュ。14歳でここまでできるんですからすばらしいですよね。バンクーバーのエキシでちょっとでてきたときから、ぐんぐん伸びてきてます。やがてカナダのエースになるんでしょうか。200.69!200点こえて大喜びしてます。パーソナルベストを30点近くあげてきました。
エラジ・バルデ。ベートーベン「月光」のアレンジ。ちょっとロックダンスみたいなおもしろい動きをいれてますね。最初は3Tから。3Lzも決めました。音感がよくてうまくつかんでます。3A+2Tを決めて、3Loを跳んでステップ。ここからは曲表現もしっかり。曲の変化もメリハリに変えてますね。3Aは転倒。大きなジャンプだったんですが。3Lz+2T+2Tは決めてきました。粘り強く演じてます。キャメルスピンはポジションが明確ですね。次は2Fでアウトエッジ。コレオシークエンスはキレのあるダンスも入れて。3S+2Tを決めてコンビネーションスピンでフィニッシュ。まずまずの演技でした。204.44。しっかりした表現があったからこそ、PCSものびましたね。
アンドレイ・ロゴジーン。なんだかんだでSP4位。「インセプション」より。クワドルプルは自重して、イーグルからの3A+3Tを決めてきました。いいですね。次の3Aもイーグルから。3S、次の3Fも成功。これはいい出だし。世界選手権を本気で狙ってます。スピンからステップ。出だしがお父さんステップっぽかった。速い音楽で勢いをつけています。3Lzはエッジがあやしい。3Loは流れありました。3F+2T+2Tも決めてますがほんと疲れてますね。がんばれがんばれ。2A+2A+SEQを決めました!がんばった。スピンからコレオシークエンス。最後の力を振り絞れ。コンビネーションスピンまでなんとか滑りきりました。やることはやりましたね。クワドルプルは回避しましたがその分がんばりました。207.85。ガッツポーズ。
リアム・ファルス。「エクソジェネシス交響曲」。ほんとはけがをしててあんまり練習できてなかったらしい。3Aはオーバーターン。SPのときが3Aクリーンに決めたはじめてだったらしいです。3Lz+3Tはきっちり成功。3Fはよくわかるアウトサイドエッジ。キャメルスピンは不完全になってしまいました。もったいないぞ。2A+3Tは手をついてしまいました。3Loはきっちり降りたのに転倒。あれは惜しい。3Lzは慎重に成功。2A+2T+2Tを跳んでステップ。細かくがんばってます。3Sも転倒。どこか痛めてたのかも。けがっていってたし。コレオシークエンスからスピンでフィニッシュ。だいぶミスが続いてしまいました。202.41。うーん。
ケビン・レイノルズ。NHK杯のあと靴を替えていい感じだそうです。アンドレ・マテウ「ピアノ協奏曲第4番」。4Sをまずはきっちり成功。いい調子や。4Tはオーバーターン。転倒しなかったぞ。3A+3Tを決めました!このへんでいつもミスるのですが今日はいけてます。曲が変わってステップシークエンス。ステップのチェンジオブペースはレイノルズの一番うまいところです。キャメルスピンからつなぎの演技もよくできてますよ。4T+3Tを決めてきました!おおーすごい!次を2Aに自重したのもえらい。3F+3Loも見事です。3Lzは手をつきました。3Sは楽勝。コレオシークエンスも体力まだもってる。がんばれがんばれ。最後のスピンのポジションチェンジも見事でした。やったやった!ケビン会心の演技!ここまでいけたマッチ棒ははじめてだ。クワドルプルを3回きっちり成功させましたよ。新しい靴のおかげや。ぴょんぴょん跳んで喜んでます。あとは回転がまわれてるかどうかですが。261.26!きたあああああああ!!!!FSのTESだけで97.60です。もうキスクラはコーチはとびあがって喜ぶし、ケビンもまじかよ的な笑顔でした。やった!
パトリックちゃん。まあ大丈夫やって。「ラ・ボエーム」。4T+3Tは高い高いクオリティで成功。はーい大丈夫でーす。4T単独もおっけー。3Lzは距離出てますね。ステップは足下は岡部さんも「すごく難しいことをしている」そう。そして普通のつなぎの演技も同じように難しいんだそうです。スピンも音楽にあわせてなめらかに。3Aはダブルになりましたがいいです。ステップからの3Loも流れの中で。3Lz+2Tからシットスピン。軸もしっかりです。3Fは転倒。なかなか豪快な転倒。しかし慣れているのですぐ復帰します。コレオシークエンスもステップと同じように難しい。2Aからスピンでフィニッシュ。はーいありがとうございまーす。ケビンもがんばりましたが、かえって気合いが入ったようでした。273.75。どうもー。
○最終結果:
1. パトリックちゃん後輩
2. レイノルズ後輩
3. ロゴジン後輩
4. バルデ後輩
5. ファルス後輩
名誉優勝:サンデュ先輩
優勝はパトリックちゃん。まあいつもの通りですね。これでパトリックちゃんはカナダ選手権6連覇。でも上には上がいて、ストイコが7連覇、サンキューオーサーでおなじみオーサーも8連覇しているそうです。まあがんばってほしいものです。
2位はレイノルズ。いやー爆発しましたね。誰もが無茶だと思っていたあのプログラムがある程度決まると、TES95点というあほあほスコアが登場するようです。新しい靴がフィットしているみたい。パトリックちゃんが勝ったときは「どうやったら勝てんねん」みたいな顔してましたが、クワドルプル3つ決まれば、いつでも世界のトップで戦えますよ。この調子を維持してほしい。四大陸や世界選手権でどうなるか楽しみです。ロゴジンは堅実に演技した結果表彰台に。よかったですね。
そして、2007年シーズン以来もどってきたサンデュ先輩。もはや順位は関係ないのです。カナダ選手権3回優勝、2007年まで10年連続出場、10年連続表彰台という、実はレジェンドなのです。音楽やらダンスやらに取り組んでずいぶん回り道をしましたが、競技生活の最後を飾るため戻ってきた、オリンピックとかは狙ってないとのこと。なんと潔い。そして今回は終始笑顔だったのが印象的でした。以前はいつも神経質な顔していて、さすが練習嫌いだなあと思っていたのですが。楽しく滑ってくれればそれでいい。たった1人でリンクに戻ってきて大変だったと思いますが、それでも持ち前の表現の美しさは健在でした。見たあとだと他の人の演技が退屈に思えます。いいものみせてもらいました。ありがとうございます。11位?それが何だというのでしょうか。あと何回いえるかわかりませんので、もう1回いっておきます。
サンデュ先輩はあれでいいんです。

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カナダフィギュアスケート選手権2013(1):男子シングルSP/FS への3件のフィードバック

  1. みに のコメント:

    またサンデュ先輩の演技を見ることができるなんて
    夢のようです。
    あの、独特の動き、美しい音楽表現。
    ジャンプも跳べてるじゃないですか!
    そしてほんと、穏やかな笑顔でしたねー。
    こんな笑顔をするんだあ。
    解説の岡部さんはどの選手もきちんと見ていて、
    その選手のいいところ、良くなったところを話してくれる
    好感のもてる方だと思っていましたが、
    今回のサンデュ先輩へのコメントも温かく、聞いていて
    うんうんとうなづき、ぐっとくる感じでした。
    最後に「なんかちょっとうれしくなりました。」って
    かわいく言ってくれてましたねー。
    うんうん、ほんとそうです!

  2. area のコメント:

    こんにちは。
    レビューありがとうございます。
    これってJスポで放送・・・なんですよね?
    我が家はJスポ4が見れないので、多分この放送は来年度になったら見れるのかもと思います。
    カナダのナショナルはケビンが頑張ったことは知っていたのですが、まさか先輩が復活しているとは知りませんでした。
    リンクで滑ってる先輩が見れる日がまた来るなんて(感涙)
    漏らさず録画して、先輩を堪能したいと思っています。
    ケビンは四大陸のFSが凄く良くて、優勝してくれて嬉しかったです。
    羽生くんはいつでも勝てるから、今回ケビンに勝たせてくれてありがとう!
    とにかく、随分表現力がUPしていてびっくり。振付が合っていただけでなく、体力的にもUPしたとか、何か理由があるのかな?
    確かに、パトリックには勝たせてもらえそうにありませんが、ジャンプ道を極めて、無謀でも何でもいいからクワド入れまくって突き進んで欲しいです。

  3. マイク松 のコメント:

    みにさん、areaさん、こんにちは。コメントありがとうございます。
    >みにさん
    みられるだけで十分ですが、やっぱいい演技してましたよね?
    まねができないというか。堪能できました。
    >areaさん
    ケビンの復活もうれしいですよね。僕もハニューに感謝したい気持ちでした(笑)

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